中央教育審議会によって、次期学習指導要領案が公表されました。
文部科学省は、現行の学習指導要領の中で、「生きる力」を育むという理念を掲げ、知識・技能の習得とともに、思考力・判断力・表現力などの育成を重視しています。そして、近々、小学校から順次実施される次期学習指導要領の中では、そのような力を身につけるためには、何を学ぶかだけでなく、どのように学ぶかという視点が必要だとしています。2020年には大学入試改革も予定されており、センター試験が廃止され、知識の量を問う試験にかわって、思考力・判断力・表現力などが求められる試験が導入される見込みです。日本の教育は今、大きく変化しようとしています。
中央教育審議会による次期学習指導要領の案には、「どのように学ぶか」という視点を加えての指導要領の改善点があげられ、「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指すとあります。「主体的・対話的で深い学び」とは、まさに、ことは塾が設立当初から実践してきたことです。
対話的な方法によって一つのテーマについて話し合い、参加者それぞれの意見を引き出し合って、それぞれの結論を導き出すことが対話的な授業の目的です。一人一人が自分の考えを深めるのに、対話は重要な役割をはたします。また、対話が深まることによって、新たな段階の共通の答えがみつかることも期待できます。
対話的な授業は、かかわるすべての人が主体的に参加しなければ成り立ちません。他のだれでもない自分自身が、一人の人間として、今、ここに生きている、そしてこれからも生きていくという自覚なしに、主体的に問題に向き合うことはできないのです。
子どもたちが主体的に対話に参加し、深い学びを実践し、それを自在に表現できるようになるということはすばらしいことです。子どもたちに未来を生きる力を身につけてもらうために、文部科学省が「主体的・対話的で深い学び」の実現という目標を掲げたことを高く評価したいと思います。